India Note|インドの現代を知るウェブメディア

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インドで起業した筆者が語る「あなたが起業すべきではない4つの理由」

あなたが起業するべきではない4つの理由

筆者は従業員1万人の大企業で、IT系の仕事をしていました。
毎日のルーティンワークやうだつのあがらないミーティングにうんざりし、唯一幸せを感じることができたのは、月末の給料日だけだったそうです。
今日、インドでもスタートアップ界隈は話題を集め、投資家から莫大な資金投資を得ているベンチャー企業がいくつもあります。
そんな状況の中、筆者は成功することに楽観的でした。

ある日、筆者はふと思い浮かんだアイディアを形にする決意をし、有能なディベロッパーを雇い、プロダクトを造り始めました。
これが絶対に成功することを確信して。
しかし、不幸にもこの起業は計画通りに行く事はありませんでした。

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筆者はそのときの経験から以下の4つのことを”起業すべきでない理由”としてあげています。

①金

ベンチャーキャピタルから多額の資金を調達するスタートアップを立ち上げることができたなら、それは素晴らしいことです。
しかし、お金を追ってはいけません。

ユーザーにとって使いやすいプロダクトを造ることにフォーカスすればお金は後から着いてくるからです。
だから、稼ぐために会社を造ってはなりません。
人々を魅了させる価値のあるプロダクトやサービスを造るために会社を造るのです。

②権力

会社を立ち上げるとすぐにCEOという肩書きが持つことになります。毎朝会社のトップとして目が覚めることは誇らしく感じるでしょう。
しかし、ピーター・パーカーがスパイダーマンの中で言っていた通り、”偉大な力には大きな責任が伴う”のです。

CEOの仕事ははっきり言ってどうにもなりません。大企業とは違い、CEOはヒエラルキーの最底辺の仕事に違いないのです。
では、なぜCEOの仕事は困難を伴うのでしょうか?
それは、あらゆる問題を解決しなければならないからです。
それは掃除から会計、マーケティング、採用、営業まで本当に多岐に渡ります。
また、全ての従業員の文句を聞く必要がありのにも関わらず、あなたがCEOとして抱える問題の不満を漏らす事は許されないからです。

③自由

いつでもどこでも働く事ができればどれだけ素晴らしいでしょう?
しかし、起業するのなら、週40時間以上働くことを恐れてはなりません。
いえ、それ以上の時間働くこととなるでしょう。
なぜなら、スタートアップを立ち上げた時点であなたは他の誰かのために働くことを強いられるからです。
場合によっては週80時間以上労働となったり、日曜日すらも休みではなくなり、月曜日が今以上の恐怖となるかもしれません。

④名声

私はかつて名声を得るために起業したいと思っている人たちに会ったことがあります。
しかし、起業した後、90パーセントの会社は創業してから最初の2年で潰れてしまい、有名人レベルの成功を掴む人たちは生き残った10パーセントの中の更に10パーセントに限られるのです。
つまり、こんな事が言えるのです。
”スタートアップを創業して億万長者となるのは、台風の中で雷にあたるよりも可能性が低い”と。
実際私が起業した会社の1つは、初年度で廃業することとなってしまいました。
もしあなたが富や名声を求めて起業するのなら、もっと別に簡単な道があるはずです。

筆者は以上の4つの理由から起業をすることはありえない、としています。そして、最後にこう述べています。

起業をする唯一の理由は世界を良くしたいという思い、それに尽きるのです。カスタマーが直面する、あなただけが解決できる問題がある時のみ、起業するべきです。

いかがでしょうか?日本以上のスタートアップ激戦の地であるインドで起業経験のある筆者だからこその示唆に富んだ記事ですね。
起業するにあたっていかに目線の高さが重要なのかが伝わってきます。ぜひ参考にしてみてください。

(原文:http://yourstory.com/2014/11/not-startup/)

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