India Note|インドの現代を知るウェブメディア

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Oracleがインド工科大学の学生に年収4000万円のオファーを提示。高騰が止まらないインドの人材獲得競争

インドOracleがIIT BHUの学生に過去最高額のオファー

インド工科大学は世界トップの人財排出大学として、世界の名だたる企業から毎年多くのオファーが学生に届きます。
Google、Apple、IBM、Amazonを始めとして、世界トップクラスの企業はIITの優秀な学生の獲得に必死です。

そんな中で年々、企業が提示するIIT学生の初任給は高騰を続けており、今年もその価格が更新されました。
Oracle社はIIT BHU(インド工科大学バラナシ校)の学生に対して、年間2030万ルピー(約4000万円)の提示をしたのです。

もはやIIT学生にとって初任給1000万越えは当たり前?!

Oracleの提示したオファーも驚きですが、これに続く形でGoogleは1630万ルピー(約3200万円)、Facebookは1550万ルピー(約3000万円)のオファーをそれぞれIITの学生に提示しています。

一方でIIT Kanpurでは4名の生徒が1000万ルピーのオファーを蹴って、それよりも安い給与の会社に入ることを選択したことで話題になっています。
彼らは1000万ルピーのオファーで提示された仕事が自分に合わないと感じて、それよりも自分に最適な職場を得ることを優先したのです。

ハーバード大学卒の学生の初任給平均は600万円

アメリカで長年no.1の大学としてその地位を守ってきたハーバード大学の卒業生の初任給平均は600万円というデータがでています。
このうち一部の生徒が11万ドル(約1200万円)の初任給を受け取りますが、この数字の比較からもインド工科大学の学生がどれだけすごいのかが分かるかと思います。

しかし世界大学ランキングでみるとハーバードは1位〜5位を行き来する一方、IITはすべての校舎が200位以下と意外にも学術界からの風当たりは強くなっています。
東京大学・京都大学ですら20位〜30位以内に名を連ねているだけに、この評価に疑問を投げかける人は今後さらに増えてきそうです。

広がり続けるインドの学歴格差

このようなIIT学生の年収高騰に対して、インド全体でみた大卒の初任給は年収20万ルピー(約40万円)と、学歴格差の問題はさらに深刻になってきています。
最近ではIT分野で学歴を超えて活躍するインド人も増えつつあるようですが、このような学歴競争の加熱はインドの中で大きな社会問題となっています。

今後、グローバル化が進む社会で日本人はこのようなトップクラスの人材との戦いも余儀なくされていきます。
一概に日本人の学生とインド人の学生を比較することは難しいですが、日本人学生も今後何かしらの強みを見つけ、彼らハイスペックなインド人と戦っていけるだけの力をどこかで身につける必要があるのではないでしょうか。

【原文:Oracle breaks its own record: offers Rs 2 cr to IIT Varanasi students

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