ちょっと前に、違うフロア（フロアごとに家賃が違うけど行き来は自由。）の子に怒鳴った。
冷静に話すつもりだったんだけど。やってることが非常識すぎて。
（インド人からしても彼女はモラルがなさすぎ、とのこと。）
そのあとなんだか涙がでてきて、最近ホステルに新しく入ってきた子に話を聞いてもらった。

所得で変わるインド人の価値観

彼女はバンガロールの裕福な家出身。
インドは嫌いだから外国に行きたい、お金は出すから早く清潔なアパート見つけたいって言ってる。
「トイレも。お風呂も、汚すぎてほんとにイヤ。インド人はゴミはどこにでも捨てるし、臭いもひどい。そんな状態を政府も放置している。インドが他の国の人からかわれても仕方ないし、事実だし、私もこんなところ早く脱出したい。こんな汚いところ歩きたくないからちょっとの距離でもオートを使うの。バスすっごいterribleだし」

そんなことを口にする彼女だけど、普段はすごく品があって、話していてとっても落ち着く。
お酒も飲むし、オシャレで、考え方も、彼氏との付き合い方も、全部インド人のステレオタイプの正反対。

「インドは所得の違いが大きくあって、それがその人の振る舞いや考えにも影響してる。このホステルを見ても分かるように私たちの階に住んでる人は礼儀がある。けど、あの子はなんでも、めちゃめちゃに行動してて全然違う。いろんな人がいて、みんな違うことを言うから戸惑うかも知れないけれど、自分の正しいって思えること以外や不愉快なことを言われたらそんなの放っておけばいい。所得も違って生活も違うインドだから相手によって対応を変えなくちゃいけないこともある。けど、おかしなことなら無視したっていい。強くいなきゃ、インドではやっていけない」

彼女はそう言って、私のことを諭してくれた。

インド人と共感できた同じくらいの「差」

「インドって州ごとにもすごく雰囲気が違うし、ヒトも食べ物も暮らしも違う。外国人だから余計大変かもしれないけど私もあなたの苦労は分かるわ。バンガロールに行ったらもう少し楽しいけど」

たった３つしか歳が離れていないのに彼女はかっこよかった。
これまでの不満を全部怒鳴って吐き出して、うるうるしながら彼女と話したらとってもすっきりした。
分かってくれる人がいるってどれだけ大切なんだろうって思った。
インドは広い。広いだけじゃない。やっぱり「差」も大きい。
インドの暮らしを知るって言っても、所詮、豊かな国の外国人。

やっぱり同じくらいの「差」でしか生きられないなって思ってしまった。
だからこそ、彼女はうわべの言葉だけじゃなくて本当に分かってくれたと感じた。
嬉しかったし、救われた。彼女に会えて本当に良かった。