クリケット大国インドで生まれた二人の英雄

いきなりですが、インドのスポーツと言えば…？？
真っ先に思い浮かぶのがそう、クリケットです。
（国技はホッケーだそうですが…）

近年はサッカーも人気が出てきていますが、
インドではクリケットが国民的スポーツとして非常に人気があります。
実はクリケットはサッカーに次いで世界２位の競技人口を誇ります。
これはインド人の多くが競技できるだろうと想定されるからだそうです。笑

家でテレビをつけるとスポーツチャンネルではたいていクリケットを中継していますし、
カフェやスポーツバーでは常時、クリケットの試合中継を垂れ流しています。

クリケットが大好きな少年たちは広場でキャッチボールをしているのを見かけます。
素手で、です。笑
そうです、クリケットをして遊んでいるのです。

そんな彼らに目をつけたのが野球の本場、メジャーリーグのスカウト。

クリケットって実は野球に結構似たスポーツなのです。
マウンドからの距離はほぼ野球と同じ。
ボールの大きさも重さもほぼ同じ。

クリケットが上手ければピッチャーできるんじゃね！？？

このロジカル極まりない発想（まあ１３億人いたら１人くらい…笑）からインドにて渡米をかけたコンテストを開催。
実に３万７０００人の応募があったそうです。

その中から選ばれたのが、リンクとデニッシュという２人の少年。
この出来事が貧しい農村で生まれた彼らの人生を大きく変える事となるのです。

リンクとデニッシュは２００８年に初めてインドを飛び出し、渡米。
エレベーター、電子レンジ…全てが目新しいアメリカへ。

英語を話すことのできない彼らは英語を勉強しながら、必死に野球を学びました。

そして、彼らは２００８年１１月、パイレーツとマイナー契約を結びました。
なんとこれは彼らが野球を知ってから１３ヶ月後の出来事です。

想像を絶する努力を経て、リンクは２００９年にはマイナーリーグで初勝利をあげることとなります。
マイナーリーグとはいえ、まさに彼のたぐまれない才能、熱意、努力がこの結果をもたらしたのでしょう。
（野球歴１０年の僕からしてもあり得ないです。笑　未だに知らないルールとかあるし…）

一方デニッシュは投手生命に関わる肩のケガ負ってしまい、２０１０年、インドへと帰国しました。
しかし、彼は故郷の英雄として大きな歓声で迎えられます。

貧しく恵まれない子供時代を過ごした彼らのこのサクセスストーリーはディズニーによって『ミリオンダラーアーム』という名前で映画化され、２０１４年にアメリカ、インドにて公開され多くの感動を呼びました。

そして、なんと現在日本でも大ヒット上映中なんです！！！

以下、公式ホームページより予告ストーリーです。

ミリオンダラーアーム

すべての契約を失ったスポーツ・エージェントのJB・バーンスタインは、ひらめいた。誰も手を付けていない場所に一攫千金の機会が眠っているはずだと。
それは12億の人口を抱える野球未開の地インドから、ミリオンダラー・アーム（100万ドルの剛腕）を持つ原石を発掘し、メジャーリーガーとしてデビューさせるというという奇想天外な挑戦。

インドに渡ったJBは地元テレビ局と組んで「ミリオンダラー・アーム」という番組を企画し、インド全土でコンテストを実施。数千人に及ぶトライアウトの末に、２人の１８歳の青年が選出された。
ＪＢは２人を連れアメリカに戻るが、野球経験ゼロの彼らにはグローブのはめ方から指導しなければならない。カルチャー・ギャップによるトラブルも続出し、ＪＢの前途は多難。しかも、このプロジェクトのスポンサーからは、わずか1年で2人をメジャーリーガーにするよう厳命されていたのだ…。

野球が好きな方、インドが好きな方限らず、ぜひ映画館に見に行ってみてください！！
彼らはまさしくそうなのですが、インド人と暮らしていると感じるのが、インド人の努力の閾値の高さです。
成長とか、成功へのどん欲さがヤバいです。本当に死ぬものぐるいです。
ぜひ見習いたいですね。

【参照】
http://www.mirror.co.uk/news/world-news/baseball-stars-plucked-poverty-india-4062855
http://www.disney.co.jp/movie/million-dollar-arm.html