India Note|インドの現代を知るウェブメディア

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インドを支えるIT産業。インドのオフショア開発の現状ってどうなってるの?

世界no.1の技術を誇るオフショア大国インド

インドのIT産業は国内GDPの8%を占めており、国としてIT産業は非常に重要なものになっています。
国内には大多数のプログラマーを抱えており、その教育機関も非常に充実しています。

こちらのプログラマーは日本と違って、企業に入る前に一通り全てのプログラム言語の基礎を抑えるようになっています。
そのため仕事でプログラムを書いているインド人の大半が、C言語やjavaといったメジャーな言語から.NET、COBOLといったシステム言語まで人取りは理解しているケースがかなり多いです。

同じPG(寮)に住んでいるインド人もjavaをメインで扱いつつも、phpやC言語など他の言語に関する知識もかなり持っている感じでした。

IT産業は売上の7割が海外へのオフショア開発

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NASSCOM Indiaより)

上のインフォグラフを見てもらえると分かるのですが、インドのIT産業の7割以上は海外への輸出産業となっています。
その中身は受託開発が大半となっています。

インドIT企業の最大手infosysを始めとして、中小企業やスタートアップまで、ITを事業の核する大半のインドIT企業はオフショア開発をメインに行っており、自社でサービスを持つケースはまだまだ少ないようです。

近年、Eコマースを中心に国内向けのサービスも徐々に増えつつはありますが、それでも日本のITサービスの充実度に比べると、まだまだインド国内でITサービスを展開しているインド企業は少ない印象です。

取引先の8割がアメリカの企業

オフショア開発の取引先ですが、その大半がアメリカの大手企業が中心となっています。
先日、インドの200人規模のIT企業を訪問してきたのですが、そこの会社のクライアントには日本人にも馴染みのあるアメリカの大手企業の名前がずらりと並んでいました。

中にはその企業の事業の軸となる基幹システム開発を請け負っているケースもあり、インド企業の技術力の高さを改めて思い知らされました。
小規模なスマートフォンアプリケーションや、WEBサイトの開発など、1〜3ヶ月程で完結するプロジェクトも多くあるようですが、中小企業以上の規模間になると、大口顧客がメインになってくる印象でした。

取引の大半はテストとバグ修正

インドのオフショア開発は日本人が想定しているものと少々意味合いが異なるかもしれません。
一般的に日本でオフショア開発と言うと、要件定義、デザイン、コーディング、テストまで全ての工程をワンストップで行ってもらうことがほとんどです。

しかし、インドの企業は要件定義を非常に苦手としており、これが日本企業がインドにオフショア開発を依頼する上での、高い参入障壁ともなっています。
アメリカの企業も大半はテスト・バグ修正を依頼することが多く、そうでない場合でも先方の方で要件定義まで済ましてから開発を依頼するケースが多いのだそうです。

そのような現状から、インド企業と上手くオフショア琳群開発のパートナーシップを組めている日本企業は少数の大手企業に限られており、この状況を打開することが出来ないのが日本とインドのIT産業の大きな問題ですね。

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