India Note|インドの現代を知るウェブメディア

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日本人とインド人の仕事観の違い-グローバルマネジメントが引き起こす軋轢とは

インド人が世界の頭脳と呼ばれる所以

  • シリコンバレーの人口の約6%
  • NASAの科学者の約36%
  • Microsoft社員の約36%
  • 医師の約38%
  • IBM社員の約28%
  • 世界プログラマーの約10%

これらは全て各項目におけるインド人の人口比率を表したものです。
インド人は世界の総人口に対する割合も非常に高いので、一概にインド人を優秀と決め付けることはできませんが、現在総人口で12億人いるインド人の中から、世界トップクラスのグローバル人材が生まれていることは事実です。

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グローバル化が進む社会で、絶対に外すことができない存在”インド人”
今回は、そんなインド人と日本人の仕事観の違いから、グローバルマネジメントの難しさを様々な視点から紹介します。

最強のスペシャリスト集団インド人

まずインド人の特徴としてあげられるのが、誰もが何かしらのスペシャリストであるということです。
プログラミング、エンジニアリング、サイコロジー、マーケティング、ライティング、法律、医師等、専門的な分野を彼らは持っており、それが彼らにとっての生きる糧となっています。
そして大半のインド人は生涯を通して、複数の専門分野を学ぶ機会がありません。

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一方で日本ではいわゆる総合職と呼ばれ、様々な分野をまたいで仕事をするジェネラリストが大半です。
その違いがシステムやプロジェクトの開発工程等において、お互いの意思疎通を阻む要因となります。

元々インドは個人の主張が色濃く出ている国であるだけに、スペシャリストは自分が思う最適な方法で仕事を進めます。
そのためインド人の成果(アウトプット)が、日本人の意図していたものと異なるケースが数多く存在します。
もちろん優秀なインド人となれば、様々な分野に精通していることもあると思いますが、インド人との仕事の際にはその専門性に注意しましょう。

インド人は3年で転職。年功序列はもちろん無し

インド人の転職率は日本人からすると異常と言っていいほど高く、平均3年で転職するのが一般的となっています。
その理由が日本でいう年功序列制度やキャリアアップの制度が存在していないことに由来しています。

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インド人が社内でキャリアアップや増収を考えたい場合には、他社からもらっている条件を自社に提示して、給与交渉を行うのが一般的だそうです。
そのため日本企業がインド人を雇うためには、ある程度の水準の給与、福利厚生、キャリアアップの機会など、できる限りインド人がその企業に長く留まってくれるような状態を作ることが望ましいとされています。

労働時間にシビアなインド人

時間にルーズなイメージが強いインド人ですが、労働時間に関しては非常にシビアな傾向があります。
終業時間になると大半のインド人は仕事を切り上げて、我先にと家に帰っていきます。

日本人であれば当たり前のように残業するところも、インド人はきっぱりと切り上げて次の日の仕事に回してしまうのです。
特に難易度の高いプロジェクトになると予定以上に時間がかかり、中途半端な状態で仕事を投げられるケースも少ないと聞きます。

もし大掛かりなプロジェクト等に取り組む場合には、必ずマネジメント側で時間に余裕を持った設計を行うことを心がけましょう。

優先事項は何よりも家族

インド人にとって家族は何よりも大事な存在であり、家族に関する行事・出来事に関しては常に仕事よりも優先されます。
結婚式・葬式・各種祝い月など、何か家族に関わる行事があるとインド人は真っ先に実家に戻ります。

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もちろん中には住んでいる場所から実家が3000km以上離れているなどして、家に戻る機会が少ないインド人もいます。
しかしそのような人でも仕事中に家族から電話が来れば、周りを気にせず普通に会話を始めます。

日本では仕事とプライベートの区切りが明確に付けられているだけに、このような感覚を持ったインド人を無理に押し付けると、お互いのコミュニケーションに齟齬をきたす原因にもなります。

日本人とインド人で形成する理想のグローバルチーム

日本とインドは物理的な距離だけでなく、文化や価値観に関しても圧倒的な差異があります。
それは日本人がインドに住むことで、嫌という程感じることができます。

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しかし物事を広く・長く観れる日本人と、一つのことに一点集中して力を発揮できるインド人は、その力が合わされば他国には中々真似できない理想的なグローバルチームを作り上げることができます。
そんなチームを作り上げるためには、できる限り若い年齢の間からインドの空気に触れ、インド人と関わる機会を持つのが一番です。

今後世界で働く上で絶対に欠かせない存在”インド人”
そんな彼らと一緒に世界で戦うためにも、ぜひ20代のうちに一度はインドに足を運んでみてください!

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