時価総額660億ドルに達したインド発のグルメサービス『Zomato』って?
Zomatoはインド人CEO、ディーピンダー・ゴヤルによって2008年に創業された、オンラインのレストラン情報メディアです。
Zomatoは日本の食べログに似たメディアですが、インドから始まって、なんとブラジル、トルコ、インドネシア、ニュージーランド、フィリピン、南アフリカ、スリランカ、カタール、チリ、ポルトガル、アラブ首長国連邦、イギリス、カナダ、レバノンの18カ国にまで広がっています。
(Zomatoのロゴ)
(Zomatoのインターフェイス。シンプルでキレイ。)
最近その時価総額が66億ドルに達したことや、新卒採用を始めて1年目でなんと115名の新卒者の採用を決定したことで話題になっています。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで成長している、今世界で最も注目を集めるインド発のベンチャー企業と言えるでしょう。
Zomatoのビジネスモデル
Zomatoには以下の3つの収益源があります。
①広告収益:各レストランの紹介ページを開いた際に表示される広告出稿料です。最も収益が高いのが広告です。
②チケット収益:Zomatoは単なるレストランの紹介・レビューだけのメディアではありません。クライアントのレストランなどで、独自のイベントを主催し、そのコミッションを収益としています。
③コンサルティング:膨大なデータベースからクライアントに価値ある情報をもとにコンサルティングを行っています。
一見非常にシンプルなビジネスモデルですね。
魅力的なコンテンツによって顧客を集め、顧客が集まることによってコンテンツが更に魅力的になっていく、まさに日本の食べログと同じです
。
既に300,000件以上のレストランの情報を掲載し、月間3,000万人のユーザーにスマホ、ウェブを通してZomatoを使っています。
来年には更に海外展開に力を入れる予定(来年にはシンガポールとドバイに進出する)なので、ユーザー数はこれから更に伸びていき、それに比例して収益も伸びていくでしょう。
Zomatoって何が凄いの??
では、Zomatoはなぜここまでユーザーを集めることができたのでしょうか?
1つにはそれまで、レストランの情報を集約したサービスがインドになかったため、先行者利益を得たことが挙げられます。
それまでにもレストランのレビューサイトはあったそうですが、Zomatoほど情報の統合性が高くなかったそうです。
しかし、それだけではとてもインドの外に進出することはできません。
Zomatoが他社のサービスに比べて優れているのは、ユーザーファーストなサービスであることです。
Zomatoのレストラン個別ページにはユーザーが欲しい最低限の情報だけが整然と並べられいて、メニュー、外観や料理の写真、マップなどが全掲載店舗統一で参照することができるのです。
これらの情報をインドで集めるのは相当な苦労だと思います。
おそらく1件1件レストランを回り、相当泥臭く営業しているのでしょう。
また、これに加えて広告出稿も非常に的確です。
ユーザーが見ているレストランの詳細ページを分析し、その趣向にあった広告を表示しています。
このような広告だったら、ユーザーも見ていて不快になりにくいのでしょう。
これらユーザーファーストな特徴がまさしくZomatoの強みであり、他社サービスのとの差別化になっているのです。
Zomato is all about food and where you can find the best of it.
Zomatoのシンボルとなっている言葉です。
非常にシンプルですが、強いメッセージですね。
今後もZomatoはこの言葉の元に、世界を席巻していくでしょう。
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